ご先祖様の力を借りて。
円力華様と守羽様はベットの感想を言い合って、うっとりしている。

本当に、うっとりするのもわかるベットだった。

用意されたパジャマもふわふわで、夢見心地だった。

今着た服も、とても可愛くて着心地もいい、高そうな服だ。


『あら、可愛い服ね。似合っているわ』

『可愛いですよ、美霊』

「ありがとうございます、円力華様、守羽様」


褒められるのはうれしいけど、慣れてないので照れてしまう。

妖を退治してお金を貰ったら、ご先祖様達とショッピングをしてみてもいいかもしれない。

前の家にいたときは、もちろん買い物になんて行かせてもらえなかったので、少し楽しみだ。


『ふぁ……早いね。おはよう』

「おはようございます、優幻様」

『あ、服可愛いね。似合ってるよ』

「ありがとうございます」


笑ってお礼を言う。

……あ、寝癖ついている。

私は優幻様のところへ行き、寝癖をなおす。

優幻様はしっかりしているようで意外とうっかりしている。

こんなふうに寝癖をつけたりだとか、何かを言い忘れてたり。

幽霊なのに寝癖つくんだって思ったけど、物に触れるだけならできるみたい。
< 17 / 149 >

この作品をシェア

pagetop