ご先祖様の力を借りて。
『わ、寝癖ついてた? ありがとう』

「いえ、気になっただけなので」


私が寝癖をなおすと、恥ずかしそうにお礼を言った。

私はうっかりなところも可愛いと思うけど、優幻様はそう思わないみたいで、いつも寝癖がついていることが恥ずかしそうだ。

円力華様と守羽様はそんな優幻様を見て、微笑んでいる。


『ふふ、可愛いわ』

『ええ、いつ見ても可愛らしいです』


そう言われた優幻様は照れてしまい、寝室に戻ってしまった。

照れた優幻様が出て行くと、実弓様が起きてきた。


『おはよ』

「おはようございます、実弓様」


実弓様に挨拶する。

いつもはもう少し遅めに起きてくるのに、今日は早い。

早めに寝たからかな?


「そろそろ朝ご飯を食べに行きますか?」

『うん。寝てるのはおいていこ』

『そうね。私達はご飯を食べなくていいし、おいていきましょう』
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