今日は我慢しない。

「俺、ハンバーグステーキセットのライス大盛りで」



 隣の佐柳が何食わぬ顔で言った。



「ははは!君よく食べるんだねー!」

「食っても食っても腹減るんですよね」

「あ~そういう年ごろなんだねぇ!あっははははは」



 淀んだ空気をなんとかしようと、鶴城真澄の秘書、メガネの田中さんが冷汗を流しながら場をつなごうとしている。

 にこにこ笑う佐柳に、田中さんはかなり助けられてることだろう。

 一方この場を凍り付かせてる張本人である私は、臨戦態勢を崩す気にはなれない。

 今すぐ水をぶっかけて殴ってやりたい衝動をおさえるので精一杯だ。


 そんな私を、鶴城真澄がひたすら見つめてくる。



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