今日は我慢しない。

 お風呂から出て身なりを整えソワソワしていると、コンビニ袋を持った佐柳が帰ってきた。

 目が合うと、恥ずかしさからとっさにそらしてしまう。


「ただいま」

「お、おかえり」


 だめだ、恥ずかしい。どうしよう。


「……シャワー借りるね」

「あ、はい!」


 あぁ、またかしこまっちゃってる。


「タオルも借りていい?」

「あ、は……うん。洗濯機の上に置いてあるやつ使って!」

「ありがと」


 そう言って佐柳は迷いなく浴室の方へ歩いていく。

 動揺する私と反対に佐柳はとても普通に見える。

 こういうの、男の子の方は緊張しないものなのかな……?

 なんとなく寂しくて、ベッドに座ってこてんと体を横に倒し、深呼吸した。


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