今日は我慢しない。
「……」
「…………」
そして佐柳は、固まってしまった。
あれ……? 思考停止してる?
「さ、佐柳……?」
私が声をかけると、佐柳は思い出したかのようにハッとする。
「あ……あー、そんなことあるんだ」
そう気まずそうに言って私から離れると、
「なんかごめん」
愛想笑いをした。
……え?
思ってもみないリアクション。
呆然としていると、佐柳は私から目を離して体育館に落ちるボールを拾い出す。
それも一気にボールをかき集めて持ち、ひょいひょいひょいと籠に投げ入れてあっという間に片づけを終わらせてしまった。
「じゃあ、また生徒会で」
そう他人行儀な笑顔で言い残すと、パタンと体育館の扉を閉めた。
「……」
私は一人、未だ状況が理解できずにその場に立ち尽くしていた。