人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
「いや、あの、そんな……」

 恥ずかしくなって、言葉がしどろもどろになってしまう。外の空気は冷たいはずなのに、頬は急激に熱くなった。

「いやいや照れることじゃないですよ、婚約者さんなんですから。それに、あの羽田一尉が夢中になる女性ですからね。駐屯地内では、ちょっとした騒ぎになってますよ」

「へ?」

 思わずこぼすと、成田さんは「ご存じないですか?」と私の顔を覗く。

「羽田一尉、以前は恋に全く興味なんてありません、っていう感じだったそうです。が、ある日、後輩が見ていたマッチングアプリの画面に写った芽郁さんを見て、目の色変えてマッチングアプリに登録したらしいですよ。そこから婚約にこぎつけるまでがめちゃくちゃ早かったから、きっと猛アタックしたんだろうって。きっと羽田一尉は、あなたに運命を感じたんでしょうね」

 成田さんはそう言うと、ふふっと笑う。

「俺がこの話を知ったのは最近ですけど、でも司令部の方の話が音楽隊の俺のところまで来るなんて滅多にないことなので。羽田一尉は自他ともに厳しい方だと有名ですが、きっとあなたの前ではとても優しいんでしょうね。先程のお見送りを見ていて、そう思いました」
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