キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
* * *
「つづりん、めっかわ〜!」
マスカレード当日、あやくんがプレゼントしてくれたドレスを身にまとう。
ヘアメイクは紗良ちゃんがやってくれた。
髪はキレイに編み込んでくれて、毛先はくるんと巻いてもらった。
いつもよりまつ毛が長くてパッチリして見えて、ピンクラメのアイシャドウがキラキラしてる。
「このリップ、最近発売された新作で思わずキスしたくなるってコンセプトなんだよ」
「っ!」
お、思わずキスしたくなるリップ……!
確かに唇がいつもよりぷっくりして見えて、うるうるツヤツヤしてる。
ローズレッドなんて大人っぽい色、私に似合うか不安だったけど紗良ちゃんの手腕で様になってる。
あやくんが見たら、またキスしたいって思ってくれる……?
「――って、私ったら何考えてるの!!」
「急にどったの?」
「な、なんでもないっ! ありがとう紗良ちゃん! 紗良ちゃんも赤いドレスすごく似合ってるよ!」
「ありがと〜」
紗良ちゃんは真っ赤なミニ丈のドレスに金髪がよく映えていて、とってもかわいい。
「あたしダンスには参加しないから〜」
「えっそうなの?」
「だってそーちゃんいるのに、他のメンズと踊りたくねーし。ディナーが食べたいから来たけど」
何とも紗良ちゃんらしい。
「つづりんは王子と踊るっしょ?」
「お、踊れるかな……」