『Special Edition③』
***

「わぁ!隆、白いタキシード、似合うねっ」
「ホントだ。いつもダーク系が多かったから、何だか別人に見えるね」

 オフホワイトのタキシード姿でゲストを出迎えている隆。
 元々イケメンだから、どこかの国の王子様を彷彿とさせる。

 2月14日、今日は隆の結婚式の日。
 表参道にある邸宅ウェディングで有名な式場で行われる。
 1日1組という贅沢なプランで、広々としたガーデン、幻想的なチャペル、アットホームなパーティー会場。
 丸々1軒、大豪邸を貸切りの挙式は、憧れのウェディングプランでも人気だ。
 
 隆の家は大手建設会社で、この邸宅もその建設会社が手掛けたものらしい。
 逗子にプライベートビーチがある別荘を持っているくらいだから、根っからのお坊ちゃん育ち。
 まぁ、本人はそんなことひけらかしたりするタイプじゃないけれど。

 千奈の旦那様、朔也さんが迎えに来てくれて、結婚式が行われる式場まで送り届けてくれた。
 多胎児の千奈はまだ5カ月だというのに、既に7~8カ月くらいに見えるほどお腹が大きく、本人も動くのが大変そう。

 超溺愛体質の朔也さんは仕事をセーブして、とにかく千奈の行く先々に同行しているという。
 これまで多忙で家を留守がちにしていたから、『かなりウザい』だなんて千奈は愚痴るけど、まんざらでもないみたい。
 愚痴を零してる時の顔が、一番幸せそうだ。
 
「あっ、隆の奥さんじゃない?」
「そうみたい」

 介添え人に手を取られ、ゆっくりとした足取りで隆の元に。
 
「イメージしてたのと全然違うね」
「……綺麗な人だね」
「うん」

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