募る想いは果てしなく

親友

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「わ、すごいっ! ねえ見て、雪積もってるよ」

 居酒屋の暖簾をくぐった時、視界いっぱいに広がる銀世界に目を見張った。

 吐く息が白く染まる。
 冷えた空気も肌を刺す。
 体の底まで浸み通る寒さも、けれど今は気にならない。

 本格的に冬を迎えた12月。
 街中には多くの人で賑わっている。
 それもそのはずだ。
 この時期だけの風物詩、華やかな都心の景観を目的に訪れている人も多いはず。

「もうすぐクリスマスだね」

 大通りを行き交う人達に交じり歩き出す。
 周囲は赤と緑のクリスマスカラーに彩られている。
 日本最大のイベントが今年もやってくるのだと実感する。

 店の装いも華やかな演出に凝っていて。
 目映い程のイルミネーションを前に、スマホを構えて連写する人も多い。
 この場にいる誰もがみな、聖なる夜を目前にして胸を踊らせていた。

 なのに。

「……寒すぎ。無理。早く帰ろう」

 無粋な一言を放つ人物が此処にひとり。
 隣を歩く男の姿に私は視線を向けた。
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