募る想いは果てしなく
彼女の人柄を知れば知るほど。
俺の中で七瀬の存在が大きくなっていく。
特別な人だと自覚するまでに、そう時間は掛からなかった。
大体、
「早坂がうちに来てくれて本当に助かってるよ。いつも支えてくれてありがとね!」
なんて裏表のない言葉を、直球で、ニコニコとした笑顔で何度も言われてみろ。惚れない方がおかしい。
そう、今や誰よりも彼女に近い地位にいる。
けれど良いことばかりではなかった。
プライベートの彼女を知る過程で、男の存在を知ってしまったから。
七瀬と青木が知り合ったのは、皮肉にも、俺がこの店舗に異動してきた頃。
つまり俺は、職場では七瀬を支えられる存在になり得ても、プライベートではてんで用無し。既に別の男が支えていたという事実に落胆した。
七瀬は自身のことを明け透けに話さない。
それが交際相手の話なら尚更。
ただ酒に酔った勢いで口走る事はあった。
その度に、彼女は幸せそうな表情を浮かべるから。
「がんばれ」とか「よかったな」とか、表向きは応援している風な言葉を紡いだ。
けど内心はすげえ悔しかったし、心のどこかで、青木と仲がこじれて別れてくれないかな、なんて卑しい感情が渦巻いていたのは否定できない。
略奪するつもりなんてなかったけれど、それでも膨れ上がる想いを抑えるのに必死で、一握りの希望に縋っていないと正直しんどかったんだ。
だが、待てどもそんな気配は訪れない。
むしろ2人の仲は順調そうに見える。
報われない想いを数年引きずって、そうしてやっと、自分の気持ちに踏ん切りをつけようという気になれた。
俺の中で七瀬の存在が大きくなっていく。
特別な人だと自覚するまでに、そう時間は掛からなかった。
大体、
「早坂がうちに来てくれて本当に助かってるよ。いつも支えてくれてありがとね!」
なんて裏表のない言葉を、直球で、ニコニコとした笑顔で何度も言われてみろ。惚れない方がおかしい。
そう、今や誰よりも彼女に近い地位にいる。
けれど良いことばかりではなかった。
プライベートの彼女を知る過程で、男の存在を知ってしまったから。
七瀬と青木が知り合ったのは、皮肉にも、俺がこの店舗に異動してきた頃。
つまり俺は、職場では七瀬を支えられる存在になり得ても、プライベートではてんで用無し。既に別の男が支えていたという事実に落胆した。
七瀬は自身のことを明け透けに話さない。
それが交際相手の話なら尚更。
ただ酒に酔った勢いで口走る事はあった。
その度に、彼女は幸せそうな表情を浮かべるから。
「がんばれ」とか「よかったな」とか、表向きは応援している風な言葉を紡いだ。
けど内心はすげえ悔しかったし、心のどこかで、青木と仲がこじれて別れてくれないかな、なんて卑しい感情が渦巻いていたのは否定できない。
略奪するつもりなんてなかったけれど、それでも膨れ上がる想いを抑えるのに必死で、一握りの希望に縋っていないと正直しんどかったんだ。
だが、待てどもそんな気配は訪れない。
むしろ2人の仲は順調そうに見える。
報われない想いを数年引きずって、そうしてやっと、自分の気持ちに踏ん切りをつけようという気になれた。