🕊 平和への願い 🕊 【新編集版】  『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』にリスペクトを込めて。
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 そんな状況でも、お前の侵略欲が減ずることはなかった。
 武器不足を補うためにイランを巻き込んだのだ。
 核開発を支援する見返りとして高性能のドローンとミサイルを調達する交渉をまとめたのだ。
 これは、制裁によってロシア国内での兵器製造が難しくなる中、武器調達の新たな道が開けたことになり、お前を大きく勇気づけた。
 
 そして更に北朝鮮を巻き込むことにも成功し、これによってイランと北朝鮮をロシアの兵器工場とすることができるようになった。
 武器補給の目処が立つようになったのだ。
 一時の劣勢はこれで挽回できると意を強くした。

 しかし、兵力が劣るにもかかわらず、ウクライナ軍はしぶとかった。
 大量の兵隊を送り込んで雪崩のような攻撃を仕掛けても一進一退を繰り返すだけなのだ。
 前線は膠着状態に陥り、自国軍の被害は急速に拡大した。
 打つ手が限られる中、お前の苦悩は深まった。

 それでも天は見捨てなかった。
 アメリカから追い風が吹いたのだ。
 共和党の一部議員の強硬な反対でウクライナへの武器支援が滞るという幸運が舞い込んできたのだ。
 その結果、迎撃ミサイルや弾薬の在庫が減少し、ウクライナ軍の反撃は限定したものになった。

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