偽装カップルの練習

 そう、言い訳がましく言っておこう。これで彼も、強くツッコんではこないだろう。

「はあー楽しかったわ」

 イルカショーが終わった後、そう言った。

「ああ、楽しかった」

 そう、言う仁志君。だが、その顔は少し疲れを見せている。流石に悪戯しすぎたかなと、少しだけ反省。

 その次は、水中トンネルに行く。そこは、大きなトン円るで、周りの景色が中から見られるという物だ。

「仁志君、じゃあ手恋人つなぎしよっか」

 そう笑顔で言う。そして了承を得ないまま、手を無理やり恋人つなぎにする。

「ええええ????」

 相変わらずわかりやすく戸惑うなあ。

「だって、練習しなきゃでしょ?」
「それはそうだけど……」

 そう言って、不安なのか、自身の胸付近を触る仁志君。やっぱりこういうのには慣れてないんだ。

「大丈夫だよ。早く慣れるよ」

 そう、笑顔で言う。それを見て仁志君は、ため息をついた。悪魔の笑顔とでも思っているのだろうか。

 ああ、楽しいな。

 そしてそのあと、一緒にお土産を買って解散した。
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