少女と過保護ーズ!!続
「ん・・・」


「ハイネ‼ハイネ‼」



悲痛な声で呼ばれてる。



これは何がなんでも答えなきゃと、あたしは重たい瞼をなんとか持ち上げるも、あまりの眩しさにすぐ目を閉じてしまった。




「落ち着きなさい。花音」


「でもっっ」




凛さん。


花音さんも居る。




「ハーちゃん」




ケントさんも。




「もう大丈夫だよ。ゆっくり目を開けてごらん」




優しい声で促され、ケントさんの言うとおりゆっくり目を開ける。




「・・・・」



「「「「・・・・」」」」




やっぱり眩しいけれど今度は開けれた。



光に慣れた目に花音さん、凛さん、健さん、ケントさんが映る。



お?


またゴージャスなメンバーがお揃いで。



どうしたんだろう??


何故にそんなに心配そうな顔であたしを見てるの??




「・・・・ど・・・っっ」




どうしたんですか??


そう聞こうとしたんだけど、口の中がカラカラで声が思うように出ない。



なんで・・・・??



自分の身体なのにたくさんの違和感。



何コレ・・・?


あたしどうした??




「ハーちゃん。喉が渇いたでしょ。お水飲もう」




そう言うとケントさんがまだ言うことをきかない身体をソッと起こしてくれた。



その途端、目に入ってきたのは右手中指と薬指に巻かれた包帯。



ああ・・・・


一瞬にして全てを思い出す・・・・。



「やく・・・皆・・・・・・・は‼??」



初めに思い出したのは血だらけで倒れる八雲さん‼


八雲さんは‼??


そして皆は‼??




「大丈夫。八雲ならホラ」




ケントさんが指差す先に、あたしの隣のベッドで点滴に酸素マスクを着けて眠ってる八雲さんの姿。


・・・・・・・・ああっ良かった‼



「皆は病室には入りきらないから外で待機。ハイ」




ホッと一息つけば、口元に水のペットボトルが。




「ゆっくり、最初はゆっくり、飲んで」




流し込まれた水を一口飲めば



「うばいっっ‼‼おぼごぼぼぼ‼??」


「えーーーーーーーーーー‼??」


「ちょっハイネ‼なんで飲んでる最中に喋るのよ‼??」


「何やってんの!?全くこの子は‼」


「・・・・っっ」



水のあまりの美味しさに飲んでる途中で喋ってしまったあたしは次々に流れこんでくる水に噎せて溺れる大惨事となった。



「本当にもう大丈夫なのね・・・・」



だから、凛さんが涙ぐんでそう呟いたのをパニック中のあたしに聴こえることはなかった。
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