少女と過保護ーズ!!続
あの人達は帰ってこない。

親孝行をする間もなく居なくなってしまった、両親にあたしが出来ることはもうこれくらいしかない。


心配事を断ち、安らかに眠ってもらうこと。


それには


「父と母が可愛いがってたあなたが、いつまでもこんなんじゃあ、二人は心配で眠ることも出来ないっ‼」


流れる涙が幾つも幾つも優さんの体に落ちる。

そこで漸く優さんの目が開いた。

小さな迷子みたい・・・・。


「もう・・・・眠らせてあげて・・・。そして"今"のあなたを愛してる人が居ることを思い出して・・・・」


井坂さんが居ることを。

あたしの言葉に井坂さんが息を飲む。

優さんから手を離したあたしは、崩れ落ちるようにアスファルトに膝を付いた。


「ハイネ」


すると、とうとう雨が降りだした。

ポツリポツリが一気にザァザァ降りになり、あたし達を容赦なく濡らしていく。

でも誰一人その場を動こうとせず・・・・。


あたしは八雲さんに抱き起こされ、雨から庇うように深く抱きくるまれる。


「八雲さんっ」


それでは八雲さんが濡れてしまうっ‼

只でさえ重傷なのにっ‼

これで風邪でも引いたらっっ


「大丈夫。大丈夫だ」

「・・・・・・・っっ」


優しい声に、また溢れてくる涙。


「ハイネ」


麻也が今度はあたし達を庇うように抱きついてくる。


「・・・・クッ足りない‼」


小さな声が聞こえてくる。

何が・・・??


「チビ助」


次は桂。


「俺に被さるな」

「小さいんだから仕方ないでしょーよ」

「うぐっ‼」


麻也とあたしを庇うように抱きついた桂に怒る麻也。


「チビネ」


蓮くんがドスッと突撃してくる。


「痛いじゃねぇか、蓮」

「うる・・・せぇ。ボケ八雲」


泣いてる??

ギュッと抱きしめられてるから皆が見えない。


「「「「チビ姫」」」」


ハゲさん、ゴブさん、井岡に有馬まで抱きついてくる。


皆どうしたの?

なんか山みたいになった。

あっでも・・・・


あたしに雨が当たらなくなった・・・・。


カッ!
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