少女と過保護ーズ!!続
皆。

見える暖かな優しさに、涙が止まる。


「あんた」


1人だけ声の聞こえなかった竜希さんが喋った。


ガッ‼‼


何かを掴んだ音がする。


「両親をいっぺんに亡くし、それでも前に進んでるアイツにここまで言わせてまだ逃げるのか?」


温度のない声で竜希さんが言う。

でもその中には確かな怒り。


竜希さん・・・・。


前に進んでる。

そう言ってくれた。

あたしは進めてた?


「それでも男か。もう十分逃げただろ?ハイネの言葉が届いたなら、あんたも前に進め。ハイネをあいつの両親を安心させてやれ」

「・・・おれ・・・・は」

「優・・・・」


井坂さんがあたしを見る。

もう良いよ。

そう意味を込めて頷けば、ソッと優さんに寄り添う井坂さん。


優さんの目に井坂さんが映る。


「あっ・・・・ああ・・・あっ!?俺はっっ‼」

「ああああああああああああああああああああーーー‼‼」


自分を守るように体を丸めた優さんが絶叫した。

哀しい哀しい声が霊園に響く。


「・・・寧々さ・・・。寧々さん・・・どして・・・・。俺は・・・ただあなたにもう一度・・・・」

「・・・優」


優さんの背を撫で続ける井坂さんの目にも涙が。


父、母ーーーーーー。


「おい、チビ助」

「ん?」

「・・・連れて行って欲しかったなんて言うんじゃねぇよ」

「桂??」


どっどしたの!?

そんな苦し気な声で!?

慌てるも・・・・さっきの自分の発言を思い出す。


そーいえば言ったな‼

言ったわ‼

でもそれは八雲さんに、皆に、"黒豹"に出会う前の話で・・・。


「そうだ、そうだ‼チビ姫のバカ‼」

「・・・井・・・井岡まで・・・・」


バカって・・・・

バカだけど。


「チビ姫はバカだ」

「・・・有馬・・・・」


有馬にも言われた・・・。


「ふぅ・・・・えっ・・・」


今、豆腐メンタルだからね。

すぐ泣くよ!?

止まった涙がまた浮かぶ。


「ハイネ」

「麻也?」


不貞腐れたような麻也の声。


プハッと八雲さんの胸から顔を上げれば、皆の顔が見えた。

どうして皆、悔しそうなの?

泣きそうなの?
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