少女と過保護ーズ!!続
志門side


高遠ハイネが来たっっ……。

やっとこの地獄から解放されるっ‼


真木八雲にやられ、気絶してた俺は気付いてからずっとココに監禁されている。

ここがどこか……と聞けば"工藤組"事務所だと言われた。


たった一回、高遠ハイネを拐う時に薬をバラ撒いてやった。

軽い気持ちで。

儲けられれば何処でも良かった。


それがまさか、高遠ハイネに繋がりのある極道のシマだとは思わなかった。

もう身体中殴られ、蹴られ、どこが痛いのかもわからない。

瞼も腫れ上がり視界も極端に狭い。


"アレ"から何日たったのか……。

だが、こんな地獄も今日で終わる‼

高遠ハイネに会える。

俺の処分は高遠ハイネが決めるんだと聞いている。

それだけが救いだった。


あの優しい女なら、俺のこの姿を見て、地獄から救ってくれる。


『志門‼』


そう、名を呼んで駆け寄ってきてくれる。

まさか、"工藤組"若頭のお気に入りだとは思わなかったが……。


あの若頭……悪魔は時間があれば、俺を殴りに来る。

それも無言、無表情で。

薬をシマでバラ撒かれたこと、ではなくて、高遠ハイネを拐ったことに、傷付けたことに怒っているのだという。


早く……

早く来い……高遠ハイネ‼


『志門を解放してあげて!』と!




カツカツカツ……


来た‼

……だが、足音は一人分。

まさかっ!

まさかっ高遠ハイネ一人でココにっっ!?



ガチャッ……。


ドアが開く。


視界が狭いから、誰が入ってきたかまではわからない。

だが


「……たか……とお……ハ」

「気安くおチビの名を呼ぶんじゃねぇよ」

「がぁっっ!?」


腹に足が食い込む。

冷たい声。

高遠ハイネには程遠い、低い野郎の声。


……高遠ハイネは??

高遠ハイネが来るんじゃないのかよ‼

この声は、いつも悪魔と一緒に居る奴だ。


さっき、「おチビが来た」と言いに来た奴。

おチビは高遠ハイネの愛称だ。


高遠ハイネは……??


「喜べ、志門」

「……??」

「お前の処分が決まったぞ」

「……ぇ…??」


それは高遠ハイネが決めるんだろう…??

決める本人は??


クククッと男が笑う。

な……んだ??


「工藤組の好きにしていい。とのことだ」


……ぁ??
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