少女と過保護ーズ!!続
雪代side


「雪代さん。いつまでハイネを抱きしめてるんですか?ハイネは俺の女です。返してください」


父娘水入らずの時間が破られる。

真木八雲ーーーーーーーだったな。

クソ餓鬼が生意気にも俺に咬みついてきやがった。

しかもなんて言った?


"俺の女です"だぁ……?


「…………あ"?」


苛立ちを隠しもせず発した声は、恐ろしく不機嫌で低かった。

抱きしめてたアレの肩が震える。


チッ。

心の中で舌打ちする。

アレを怖がらせたいわけじゃ……


「おいで、ハイネ」


自信満々で両手を広げるクソ餓鬼。

…………。

アレが腕の中でオロオロしてる。

クソ餓鬼と付き合ってるのか?

俺は何も聞いてねぇぞ。

クソ餓鬼を睨み付けるも、一歩も引かず睨み返してさえくる。

根性だけはあるみてぇだな。


「雪代さん」

「さっきから、勝手に人の名を呼ぶんじゃねぇよ、クソ餓鬼が」


誰が名を呼んで良いって言った。

許してねぇぞ、テメェには。


「あちっ!あちっ‼」


そんなピリピリした空気の中、急にアレがあちっあちっと言い出す。


なんだ?

このワケわからんバカは。

やっぱり、娘にしたことを早まったか?


が……

大きな瞳が真っ直ぐ俺を見上げてくる。

たくさんの信頼がその中に込められてるのがわかる。


その瞳で見られる心地よさを。

アレが話してるのを聞く安らぎを。

知ってしまった今、手放す気なんて更々ねぇ。


職業柄、出来ないことの方が多いが……まだアレと……ハイネとしてないことが……父娘としてしてないことがたくさんあるんだよ。

だから、まだ認めねぇ。

それにまだコレは15か16だっただろうが。

絶対に認めねぇ。


「ハイネを置いてさっさと帰れ。俺はお前らの付き合いは認めねぇ」

「「……っっ‼??」」



娘はまだ嫁にはやらねぇ。
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