少女と過保護ーズ!!続

パーティー!!

八雲side


寒い寒い朝。

雪は降ってないものの、窓ガラスは凍る今日は、延期になってたクリスマスパーティの日。

寒いけれど今日1日、良い天気だとTVで言ってたから絶好のパーティー日和になりそうだ。


ハイネが喜ぶ。

あっ、だが、暖かい格好をさせて、風邪を引かないようにしないと。

そんなことを考えながら、合鍵で"シャーウッド"から2階へ。

この一年弱、上り慣れた階段。


でも


「久しぶりだな」


おもわず声が出た。

2階に上がるのは"あの日"以来だ……。

やっと戻ってきた日常に日課。

ハイネはゆっくり寝れたかな。

無邪気に眠るハイネを思い浮かべ、頬が緩……


ゆ……


「チビ助~。朝ですよ~。起きないとチュウしちゃうぞ、こら」


朝から無駄に色気のある声。


そうか……

そうか……これも復活かっっ‼

あんっっの野郎‼

何がチュウするぞ。だ‼

ハイネのチュウは俺のだっての‼


「ごるぁっっ‼桂‼お前っいい加減にしろよ‼」


俺は階段をかけ上がる。


「うげっ八雲‼」


そしてハイネの部屋のドアを蹴り開けた。

おおぅ……いつもとドアの感じが……。

叩かれたり、蹴り開けられたりと常に荒々しく扱われてる部屋のドアが何やらおかしい……。

いよいよ壊れそうだ。


ソローりソローりとベッドに近づこうとしてた桂が、ギョッと振り返り固まる。


「お……おお。八雲。久しぶり……」

「いやいやいや、昨日会ってるよなー。んで、俺は言ったよなー……」

「待て‼よし、落ち着こう‼八雲くん‼」


何が落ち着こう、だ。

ドアホう。

ハイネの寝顔を見て良いのは俺だけなんだよ。


「この部屋には入るなって‼」


ゴッガァッッ‼


「~~~っっ‼」


問答無用、オロオロワタワタする桂の胸ぐらを掴み、頭突きを一発。

これも久々だな。


手加減?

んなもんするか。

痛みでゴロゴロ転げ回る桂を部屋から蹴り出す。


「やくものおにー。へんたいー」

「うっせぇ。誰が変態だ。変態はお前だ」

「マジかっ‼」


マジだ。


ガチャ。


桂が入って来れないように鍵をかける。

基本、無防備なハイネは部屋に鍵を付けたにも関わらず、鍵をかけない。

一度、叱ったら


「そしたら八雲さんも入れない」


って‼

可愛いだろ‼??

んなこと言われたら叱れない。

だがなー……


「……」


そうだった。

そうだったな。
< 452 / 453 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop