少女と過保護ーズ!!続
和解したわけじゃない。

伯母さんの気持ちを聞いて、昔ほど恨む気持ちも怖いという気持ちも薄れてはきているけど……。

でもまさかこの場で、その名が出るとは思ってなくて、つい表情が強張る。


「ハイネ」

「ん?……おわっ!?」


グイッと八雲さんに肩を抱かれ引き寄せられた。

顔を上げれば、切れ長の瞳と目があって、その瞳が柔らかく細まる。


ああ……また心配かけちゃったか……。

まだまだだなぁ……。


苦笑してそのまま八雲さんの肩に頭を預けたら、ヨシヨシと髪を透くように頭を撫でられる。


えへへ。


「フフ。心配する必要はないわよ。あなたを返せとか、一緒に暮らしたいとか、そんなんじゃないから」

「まぁ、そう言ってきたら断固拒否るけどね‼」


キッパリと凛さんと海斗さんはあたしの考えを否定してくれてる。


そか……良かった。

あたしココに居て良いんだ。


「じゃあなんで二人はあんな真剣な表情を?」

「「え??」」


あたしがずっと疑問に思ってたことを八雲さんが聞いてくれる。

うん、二人が凄く真剣な表情だったから、よっぽどのことかと……


八雲さんの言葉に頷いたら


「ああっ‼それがもしかして不安にさせたってちゃの!?ゴメン、ゴメン‼」

「だって、ハイネが学校行ったら、今までみたいに、時間が空いたら"シャーウッド"に行って会えるってわけにはいかなくなるから」

「そうそう。学校に行くのは良いことなんだけど……ハイネとの時間が少なくなるのは」

「「淋しい…………」」


声が揃って、目に見えてわかるほど、シューンとする海斗さんと凛さん。


そのあまりの可愛さに、八雲さんと二人笑ってしまう。


そしてあたしはソファーから立ち上がると二人の元へ。


すると二人は自分達の間にあたしを座らせてくれて、膝の上で重ねたあたしの手に自分達の手を重ねてくれる。

暖かい二人の体温。


「「ケケケッ。羨ましい?八雲(やっくん)」」

「ああ!羨ましいですよ!」


全力っ‼

八雲さんってば、そんな大声でっっ‼


でもそっか…………うへへへへへへー。


「でも」


ん?


「ハイネが嬉しそうに笑ってるから良い」



穏やかで優しいバリトンの声がリビングを満たした。
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