神に選ばれなかった者達 後編
こんな薄っぺらいガラスのように見えて…。…何でこんなに頑丈なんだ。
「くそっ、壊れない…」
「ちょっと、代わってくれ」
響也君が代わって、自分の錐をカプセルのガラスに叩きつけたが。
一点に集中して殴りつけ、五、六回目の挑戦で、錐の方が負けて、折れてしまった。
鉄パイプに続いて…響也君の錐まで。
それでも、カプセルの方は…ほんの僅かにヒビが入っただけ。
二人の頑張りによって、何とかヒビを入れることには成功したが。
しかし、カプセルの破壊には至らない。
…どうすりゃ良いの。マジでこれ。
「ちっ…。駄目か…」
「響也君、大丈夫?…やっぱり手榴弾を使った方が良い?」
…それしかないのか?
いや、でも、ここまで頑丈じゃあ…。
「…果たして、それでカプセルを壊せるかね?」
「えっ…」
「いそら君の鉄パイプでも、響也君の錐でも無理なら…。手榴弾で上手く破壊出来るかどうか…」
「で、でも…。他に方法が…」
いや、まぁそうなんだけども…。
すると、ふぁに達に救世主が現れた。
「萌音がやる。鉄パイプ貸して」
と言って、萌音ちゃんはいそら君の手から、先っちょの折れた鉄パイプを借りた。
「萌音…!大丈夫なのか?」
「うん、多分…。皆、一応離れてて」
…その方が良さそうだな。
萌音ちゃんは、さながらスイカ割りのように気合が入っていた。
萌音ちゃんなら、誰一人割れなかった巨大スイカを、見事割ってしまいそうな気がするな。
ふぁに達は、一歩、二歩、とカプセルから離れた。
すると、萌音ちゃんは両手でしっかりと鉄パイプを掴み。
軽く助走をつけて、重いっきり振り上げ。
「よいしょー」
お百姓さんが畑を耕しているかのような、軽いノリで。
渾身の力を込めて、カプセルを殴りつけた。
バキャッ!!という音がした。
するとどうだろう。
カプセルは割れなかったが、ヒビが大きく、広がっているではないか。
「よーし、もう一回」
殴りつける。二度目、それから三度目。
バキン、ゴリッ、ガゴッ、と歪な音を繰り返す。
その度に、ヒビが大きく、じわじわと広がっていき。
そして、ついに。
パリーン!!と鋭い音がして、ついに決壊した。
大きく広がった亀裂の間から、黄色っぽい液体が溢れ出した。
なんとも鼻をつく、ツンとする刺激臭。
マジでこれ、ホルマリンなんだろうか?
カプセルを叩き割ると同時に、鉄パイプが玩具みたいにグニャッ、と折れ曲がってしまった。
よくここまで保ったもんだ。
「あ、壊しちゃった。ごめん」
「いや…別に良いけど」
いそら君だって、「自分の武器を壊しやがって!」なんて言わないよ。
このメンバーの中で一番の怪力の持ち主である萌音ちゃんがいなかったら、絶対このカプセル、壊せなかったに違いない。
「くそっ、壊れない…」
「ちょっと、代わってくれ」
響也君が代わって、自分の錐をカプセルのガラスに叩きつけたが。
一点に集中して殴りつけ、五、六回目の挑戦で、錐の方が負けて、折れてしまった。
鉄パイプに続いて…響也君の錐まで。
それでも、カプセルの方は…ほんの僅かにヒビが入っただけ。
二人の頑張りによって、何とかヒビを入れることには成功したが。
しかし、カプセルの破壊には至らない。
…どうすりゃ良いの。マジでこれ。
「ちっ…。駄目か…」
「響也君、大丈夫?…やっぱり手榴弾を使った方が良い?」
…それしかないのか?
いや、でも、ここまで頑丈じゃあ…。
「…果たして、それでカプセルを壊せるかね?」
「えっ…」
「いそら君の鉄パイプでも、響也君の錐でも無理なら…。手榴弾で上手く破壊出来るかどうか…」
「で、でも…。他に方法が…」
いや、まぁそうなんだけども…。
すると、ふぁに達に救世主が現れた。
「萌音がやる。鉄パイプ貸して」
と言って、萌音ちゃんはいそら君の手から、先っちょの折れた鉄パイプを借りた。
「萌音…!大丈夫なのか?」
「うん、多分…。皆、一応離れてて」
…その方が良さそうだな。
萌音ちゃんは、さながらスイカ割りのように気合が入っていた。
萌音ちゃんなら、誰一人割れなかった巨大スイカを、見事割ってしまいそうな気がするな。
ふぁに達は、一歩、二歩、とカプセルから離れた。
すると、萌音ちゃんは両手でしっかりと鉄パイプを掴み。
軽く助走をつけて、重いっきり振り上げ。
「よいしょー」
お百姓さんが畑を耕しているかのような、軽いノリで。
渾身の力を込めて、カプセルを殴りつけた。
バキャッ!!という音がした。
するとどうだろう。
カプセルは割れなかったが、ヒビが大きく、広がっているではないか。
「よーし、もう一回」
殴りつける。二度目、それから三度目。
バキン、ゴリッ、ガゴッ、と歪な音を繰り返す。
その度に、ヒビが大きく、じわじわと広がっていき。
そして、ついに。
パリーン!!と鋭い音がして、ついに決壊した。
大きく広がった亀裂の間から、黄色っぽい液体が溢れ出した。
なんとも鼻をつく、ツンとする刺激臭。
マジでこれ、ホルマリンなんだろうか?
カプセルを叩き割ると同時に、鉄パイプが玩具みたいにグニャッ、と折れ曲がってしまった。
よくここまで保ったもんだ。
「あ、壊しちゃった。ごめん」
「いや…別に良いけど」
いそら君だって、「自分の武器を壊しやがって!」なんて言わないよ。
このメンバーの中で一番の怪力の持ち主である萌音ちゃんがいなかったら、絶対このカプセル、壊せなかったに違いない。