お菓子の国の王子様〜指切りした初恋は御曹司の溺愛プロポーズへ〜
涼介も加わり、四人でこれまでの経緯を整理した。
まず、俺が詰問によって被害者である美愛ちゃんを傷つけてしまったことを伝え、謝罪する。続いて涼介も、私情を持ち込んだ浅はかな指示が彼女を傷つけたことについて、圭衣ちゃんと俺に頭を下げた。
圭衣ちゃんは、かなりのシスコンだと久美子さんから聞いている。罵倒されることも覚悟していたが、彼女は終始冷静だった。俺たちの話を最後まで聞き終えると、じっと何かを考え込む。
「まずは……美愛ちゃんの潔白を証明する証言ですね」
静かに口を開く。
「録音にするべきか、それとも書面に残した方がよろしいかしら?」
涼介が即座に応じた。
「証言は録音し、こちらで書面化します。そのうえで署名をお願いしたい」
圭衣ちゃんは、小さくうなずく。
「わかりました。ただしーー条件があります」
その一言で、部屋の空気がわずかに張り詰めた。
「私も、この件に関わらせていただきたいの」
一瞬、意味が掴めず俺たちは思わず、彼女を見た。だが彼女は、淡々と説明を続けた。
「佐藤麻茉は、私の店でも問題を起こしているのよ」
やはりか。
「私からの要求は一つ。佐藤一家を『Cool Beauty』全店舗から出禁にすること」
話を聞く限り、問題を起こしているのは佐藤本人だけではないらしい。母親もまた、店員を罵倒し、ことあるごとに三光銀行の名を持ち出しているという。
圭衣ちゃんの声が、わずかに低くなる。
「美愛ちゃんに対する誹謗中傷の社内メールについてですが……法廷に持ち込めるだけの証拠は、ありますか?」
そのとき、彼女の目の奥に、はっきりとした怒りが宿った。当然だ。大切な妹を、ここまで傷つけられたのだから。
涼介は「ある」と短く答えた。
「君がこちらの求める証言を出してくれるなら、その条件を受け入れよう」
この件については、涼介が主導する。二人は、その場で静かに握手を交わした。
「その前に……美愛ちゃんのことは、父にも伝えておかないと」
圭衣ちゃんが続ける。
「父も、おそらく三光銀行とは手を切るでしょう。場合によっては、私の会社も含めて関係を断つことも可能です」
「そうなれば、相当な打撃になる」
俺は冷静に言葉を返した。
「俺たち七人の家と、その関連企業ーー計五家族分の取引だ。そこに君の会社まで加われば、ダメージはさらに大きくなる」
まず、俺が詰問によって被害者である美愛ちゃんを傷つけてしまったことを伝え、謝罪する。続いて涼介も、私情を持ち込んだ浅はかな指示が彼女を傷つけたことについて、圭衣ちゃんと俺に頭を下げた。
圭衣ちゃんは、かなりのシスコンだと久美子さんから聞いている。罵倒されることも覚悟していたが、彼女は終始冷静だった。俺たちの話を最後まで聞き終えると、じっと何かを考え込む。
「まずは……美愛ちゃんの潔白を証明する証言ですね」
静かに口を開く。
「録音にするべきか、それとも書面に残した方がよろしいかしら?」
涼介が即座に応じた。
「証言は録音し、こちらで書面化します。そのうえで署名をお願いしたい」
圭衣ちゃんは、小さくうなずく。
「わかりました。ただしーー条件があります」
その一言で、部屋の空気がわずかに張り詰めた。
「私も、この件に関わらせていただきたいの」
一瞬、意味が掴めず俺たちは思わず、彼女を見た。だが彼女は、淡々と説明を続けた。
「佐藤麻茉は、私の店でも問題を起こしているのよ」
やはりか。
「私からの要求は一つ。佐藤一家を『Cool Beauty』全店舗から出禁にすること」
話を聞く限り、問題を起こしているのは佐藤本人だけではないらしい。母親もまた、店員を罵倒し、ことあるごとに三光銀行の名を持ち出しているという。
圭衣ちゃんの声が、わずかに低くなる。
「美愛ちゃんに対する誹謗中傷の社内メールについてですが……法廷に持ち込めるだけの証拠は、ありますか?」
そのとき、彼女の目の奥に、はっきりとした怒りが宿った。当然だ。大切な妹を、ここまで傷つけられたのだから。
涼介は「ある」と短く答えた。
「君がこちらの求める証言を出してくれるなら、その条件を受け入れよう」
この件については、涼介が主導する。二人は、その場で静かに握手を交わした。
「その前に……美愛ちゃんのことは、父にも伝えておかないと」
圭衣ちゃんが続ける。
「父も、おそらく三光銀行とは手を切るでしょう。場合によっては、私の会社も含めて関係を断つことも可能です」
「そうなれば、相当な打撃になる」
俺は冷静に言葉を返した。
「俺たち七人の家と、その関連企業ーー計五家族分の取引だ。そこに君の会社まで加われば、ダメージはさらに大きくなる」