謎のイケメンニートが「オレに任せろ」とか言ってくるんですが、大丈夫でしょうか?
「ん……」
重たい瞼をゆっくり持ち上げると、見知らぬ白い天井が見えた。
ここは……
確かめようと身じろぐが、身体が全然動かない。
え、何事? って一瞬焦って。
次の瞬間、全裸のあたしを拘束する同じく全裸のその人の体温で昨夜の出来事を鮮明に思い出す。
そうだ、発表会の後キョウにスイートルームに連れてこられて、入った途端に始まっちゃったのよね。
これほど大きなベッドがあるのに、わざわざドアの前で、よ?
しかも2人とも服を着たまま立ったままで最後まで、とか、どんだけ余裕なかったんだって2人して笑っちゃった。
もちろんそれ1回でお互い満足できるはずもなく、その後ベッドに移動しながら、ベッドの上で、一緒にシャワーを浴びながら、と……ええと、全部で何回致したか、もはや覚えていない。
あたしも嫌じゃなかったし、なんてちょっと赤面してから、サイドテーブルにきちんとネックレスとピアスが置かれているのが見えて、ちょっとホッとした。
途中まで、ドレスは脱いでもアクセサリー類は取らせてくれなかったのよね。
ハダカにジュエリーっていう構図が、相当気に入ったみたいで。
――まるで淫魔だな。男を惑わす、狂わせる、美しく淫らな悪魔だ。
そう嘯いた彼に、あたしは全身愛でられて……
めくるめく一夜が再び蘇り、また悩ましい吐息が漏れそうになって、慌てて口を手で押さえた。
はぁ、危ない危ない。
と、その時、キラリと視界を掠めた輝きは、彼からもらった指輪だ。
ふふ、本当に綺麗。
あたし、本当にキョウと結婚、するんだなぁ。
手を動かし、朝日を反射するその煌きを楽しんでいると、ぬっと横から現れた手に捕まった。
「……はよ」