海と少女
「そんなに嫌がらなくっても」

あたしは努めて
明るく言った。

なんでもない風に
振る舞う。

気にしない、気にしない

さて、何を買おうかな

しかしケースには
ほとんど魚がなかった。


「なんだ…」

「この雪だろ?
 仕方ないじゃないか」

「…
 食べるものがないの」

「はぁ?」

「雪で買い出しに
 行けないのよ。

 こんなにすごい雪が
 降るなんて
 思ってなかったしー

 何にも買い置きがないの」
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