せっかくの婚約ですが、王太子様には想い人がいらっしゃるそうなので身を引きます。
「一体、私に何のようですかな? あなた方と話したいようなことは何もないのですが」
「残念ながら、こちらには聞きたいことがあるんだ。モルダン男爵家のサジェードのことだ」
「サジェード……ああ、あの家の嫡子ですか」
オーバル子爵は、吐き捨てるように言葉を口にした。
一応、会話には応じてくれるつもりらしい。彼の立場を考えると、素直に話してくれないかとも思っていたが、そうでもないようだ。
牢屋に幽閉されていることもあって、最近彼は人と話す機会などはない。もしかしたらその辺りが関係しているのだろうか。
「それがどうかしましたか?」
「オーバル子爵、あなたは彼を標的に含めなかったようですね? つまり、彼はあなた方がやっていたことを知らなかったということですか?」
「ああ、そのことですか。そういえば、忘れていましたよ」
「忘れていた?」
オーバル子爵の言葉に、私とイルドラ殿下は顔を見合わせることになった。
「残念ながら、こちらには聞きたいことがあるんだ。モルダン男爵家のサジェードのことだ」
「サジェード……ああ、あの家の嫡子ですか」
オーバル子爵は、吐き捨てるように言葉を口にした。
一応、会話には応じてくれるつもりらしい。彼の立場を考えると、素直に話してくれないかとも思っていたが、そうでもないようだ。
牢屋に幽閉されていることもあって、最近彼は人と話す機会などはない。もしかしたらその辺りが関係しているのだろうか。
「それがどうかしましたか?」
「オーバル子爵、あなたは彼を標的に含めなかったようですね? つまり、彼はあなた方がやっていたことを知らなかったということですか?」
「ああ、そのことですか。そういえば、忘れていましたよ」
「忘れていた?」
オーバル子爵の言葉に、私とイルドラ殿下は顔を見合わせることになった。