せっかくの婚約ですが、王太子様には想い人がいらっしゃるそうなので身を引きます。
「ウォーラン、入り口を探した方が……」
「おらぁっ!」
ウォーラン殿下が蹴りを放った瞬間、勢いよく壁が砕け散った。
それによって、その中が見えてくる。薄暗いが、私にはすぐにわかった。その中に一人の女性がいるということが。
「メルーナ嬢!」
「う、あっ……」
壁際に寄りかかって力なく座っているのは、間違いなくメルーナ嬢だった。
どうやら彼女は、かなり憔悴しているらしい。こんな所で自由を奪われていたのだから、それは当然だ。
とはいえ、彼女は確かに生きている。それは何よりも、安心できることだ。
「メルーナ嬢、大丈夫ですか?」
「リルティア様……ですか?」
「ええ、リルティアです」
私は、メルーナ嬢にゆっくりと歩み寄った。
とりあえず彼女の顔色を窺ってみる。私は医者ではないため正確なことはわからないが、それ程悪いようには見えない。
辺りを見渡してみると、皿やコップといった食器類がある。どうやら食事はきちんと与えられていたようだ。
「おらぁっ!」
ウォーラン殿下が蹴りを放った瞬間、勢いよく壁が砕け散った。
それによって、その中が見えてくる。薄暗いが、私にはすぐにわかった。その中に一人の女性がいるということが。
「メルーナ嬢!」
「う、あっ……」
壁際に寄りかかって力なく座っているのは、間違いなくメルーナ嬢だった。
どうやら彼女は、かなり憔悴しているらしい。こんな所で自由を奪われていたのだから、それは当然だ。
とはいえ、彼女は確かに生きている。それは何よりも、安心できることだ。
「メルーナ嬢、大丈夫ですか?」
「リルティア様……ですか?」
「ええ、リルティアです」
私は、メルーナ嬢にゆっくりと歩み寄った。
とりあえず彼女の顔色を窺ってみる。私は医者ではないため正確なことはわからないが、それ程悪いようには見えない。
辺りを見渡してみると、皿やコップといった食器類がある。どうやら食事はきちんと与えられていたようだ。