せっかくの婚約ですが、王太子様には想い人がいらっしゃるそうなので身を引きます。
「ああ、というか、兄弟達皆そうさ……いや、兄上は違ったな。少なくとも昔は、純粋な人間だったと思うんだが」
イルドラ殿下は、少し自信なさそうに呟いていた。
アヴェルド殿下は、なんだかんだ言って父親や兄弟達を欺いていた人だ。子供の頃から、色々と隠していたという可能性も、あるかもしれない。
とはいえ、流石に子供の頃からあんな人間だったということは、ないのではないだろうか。人には誰しも、純粋な頃があったはずだ。
「リルティア嬢のことを野性的なんて言ってしまったが、俺も結構やんちゃだったといえるな。兄弟の中では問題児だったといえるだろう。兄上は真面目な子供だった。ウォーランもそうだ。エルヴァンなんかも物心ついた頃から本の虫だった。その頃は絵本だったがな」
「そうでしたか……」
イルドラ殿下は、少し自信なさそうに呟いていた。
アヴェルド殿下は、なんだかんだ言って父親や兄弟達を欺いていた人だ。子供の頃から、色々と隠していたという可能性も、あるかもしれない。
とはいえ、流石に子供の頃からあんな人間だったということは、ないのではないだろうか。人には誰しも、純粋な頃があったはずだ。
「リルティア嬢のことを野性的なんて言ってしまったが、俺も結構やんちゃだったといえるな。兄弟の中では問題児だったといえるだろう。兄上は真面目な子供だった。ウォーランもそうだ。エルヴァンなんかも物心ついた頃から本の虫だった。その頃は絵本だったがな」
「そうでしたか……」