あなたと運命の番になる
和真の言葉は素直に嬉しい。ただ番ということに抵抗はある。それに番になるということは…。
蘭は昔襲われた時のことがはっと脳裏に浮かぶ。


「無理です無理です。番なんて…。
怖いです…。」

蘭は耳を塞ぎ震え出す。

「蘭ちゃんどうした、大丈夫か??
番だとは言ったけど、今すぐ番になろうなんて思ってないよ。怖がらせたね。ごめんね。」

和真は蘭の背中をさすろうとするが、蘭が思い切り跳ね除ける。

「いや!!!!触らないで!!」

蘭は久しぶりにトラウマを呼び起こしてしまい、頭がパニックになる。

「怖いよ……。」

蘭は体がガタガタと震える。

「蘭ちゃんごめんね。絶対怖がらせるようなことはしないから。」

和真はそう言って、蘭の手を握り、優しく背中をさする。

「怖くないからな。大丈夫だからな。」

はじめは抵抗したが、和真の声かけと優しい温もりに次第に震えが落ち着いてくる。
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