あなたと運命の番になる
病院に着くと、拓也の診察室に連れていかれる。

「ちょっと抑制剤の点滴打つね。」

拓也はささっと腕に注射をうつ。

蘭が話せる状態ではないので、母から事情を聞く。
拓也も写真とメッセージを見て、ただ事ではないなと思う。

「先生、警察に言った方がいいですよね。」

「そうですね。報告した方が良いかと思います。」

「警察は守ってくれますよね。」

「もちろん、対応はしてもらえると思います。前科があるので。ただ、ずっと付き添いの監視をしてくれるかは、分かりませんね。」

「やっぱりそうですよね。」

母は心配で涙目になっている。

蘭は薬の力で火照りが治まってきた。

「蘭!!大丈夫??しんどくない?」

母は心配で仕方がない。

「お母さん、心配かけてごめんね。だいぶ楽になったよ。」

蘭は笑顔を作って話す。その笑顔に母と拓也は胸が締め付けられそうになる。

「お母さん、少し娘さんと2人でお話させてもらってもいいですか?」

蘭は母が大好きだ。だからこそ母に心配かけたくなくて、無理をしてしまう。それがわかっているから、拓也はあえて2人になろうとした。
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