あなたと運命の番になる
蘭がベッドで寝たのを確認し、和真はほーと息を吐く。

蘭のヒートの波が落ち着いたことに安堵する。
怖がらせてしまわないか心配だったが、蘭は怖さよりヒートの疼きが強かったように思う。
怖がらず、自分との触れ合いを求めてくれた蘭は和真が想像した以上に積極的だった。
かわいすぎて理性を抑えるのが大変だった。匂いを感じなかったとしても他の感覚で蘭を感じてしまう。

好きな子を目の前にして拷問かよと思う。よく耐えたと自分をたたえてやりたい。




ガクッと突然体の力が抜ける。

やばい薬の効果が切れてきたか・・。

和真は蘭の頬に口付けして、そっと部屋を出た。

部屋を出ると音がしたのか拓也が駆け寄ってきた。

「山城さん!!大丈夫ですか??」

「そろそろ薬がきれてきたみたいです・・。」

拓也に支えられて和真は部屋へ行き、ベッドに横になる。

「これから熱があがってくる可能性が高いです。気持ち悪かったら吐き気止めも飲めるので言ってくださいね。」

「ありがとうございます。」

「あの、大黒さんは??」

「火照りが治まって、眠りにつきました。」

「よかった。さすがです山城さん!本当にお疲れ様です。」

拓也は安堵して、蘭のヒートが落ち着くことを願った。
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