あなたと運命の番になる
スーパーで買い物をして、和真の家に着く。
タワーマンションなんて初めて入った蘭はエントランスからドキドキしっぱなしだ。

｢さあ、入って。｣
そう言われて入ったら、リビングの窓から広い景色が見える。

｢すごい・・・。｣
青い空にたくさんのビルや街が見える。この世界は大勢の人で溢れているんだなって実感する。

｢怖くない？？｣
和真が蘭の横に来てたずねる。

｢はい、和真さんはこんな風景を毎日見てるんですね。すごいです。｣

景色は本当に綺麗だなと思う。ただこんな世界を毎日見ている人の彼女が自分でいいのかなとも思ってしまう。

｢蘭もこれから毎日一緒に見ない？俺はその方が嬉しいけど。｣

｢えっ。｣

蘭の不安が伝わったのか、和真からの思いがけない言葉に驚く。

蘭が大きな目をさらに開いた様子を見て和真は微笑む。
そして優しく頭をなでる。

｢俺は本気だよ。今日は蘭にこの家に慣れて、好きになってもらわなきゃ。｣

｢えっあの・・和真さん・・。｣

蘭のあせる様子をみて和真は

｢蘭のペースにあわせるよ。だけど俺からアピールしないと色々進まなそうだからね笑｣

少し意地悪い顔をして話した。
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