あなたと運命の番になる
樹の両親は父がαで母がΩだ。
父はα同士の政略結婚の末、産まれた。
3兄弟みんなαの真ん中だ。
父が大学の時に通っていた洋食屋の娘が母だった。
母は実家の洋食屋を手伝っていた。
初めから笑顔の素敵な子だと思い、なんとなく目で追っていた。
とはいえ、注文と一言二言しか会話はなく、日常が過ぎていた。
ある日母がヒートになったという。母はまだその時、高校生でヒートが不安定だった。店内で急に甘い香りがしたという。
その時の衝撃は凄かった。
全身の血液がみなぎるような不思議な感覚だったらしい。
初めはαとΩだからかなとも思ったようだが、その日から母のことが頭から離れなくなり、だんだん番なんじゃないかと思ったらしい。
母のヒートが治まったころにまた会ったが、もうその時には身体が勝手に動いたと父は笑って話したようだ。
彼女が欲しい。そう思った。
初めは父からのアプローチに母は戸惑ったようだが、だんだん心を開いたようだ。
ただ父の家庭はΩにかなり冷たく、結婚に大反対。
父は母に冷たくした家族が許せず、実家と縁を切った。そのため家業を継ぐことなく、今の仕事についた。
父はα同士の政略結婚の末、産まれた。
3兄弟みんなαの真ん中だ。
父が大学の時に通っていた洋食屋の娘が母だった。
母は実家の洋食屋を手伝っていた。
初めから笑顔の素敵な子だと思い、なんとなく目で追っていた。
とはいえ、注文と一言二言しか会話はなく、日常が過ぎていた。
ある日母がヒートになったという。母はまだその時、高校生でヒートが不安定だった。店内で急に甘い香りがしたという。
その時の衝撃は凄かった。
全身の血液がみなぎるような不思議な感覚だったらしい。
初めはαとΩだからかなとも思ったようだが、その日から母のことが頭から離れなくなり、だんだん番なんじゃないかと思ったらしい。
母のヒートが治まったころにまた会ったが、もうその時には身体が勝手に動いたと父は笑って話したようだ。
彼女が欲しい。そう思った。
初めは父からのアプローチに母は戸惑ったようだが、だんだん心を開いたようだ。
ただ父の家庭はΩにかなり冷たく、結婚に大反対。
父は母に冷たくした家族が許せず、実家と縁を切った。そのため家業を継ぐことなく、今の仕事についた。