ならば、悪女になりましょう~亡き者にした令嬢からやり返される気分はいかがですか?~(試し読み)
 いつもは、別の場所に構えている商会の本部にいる。今日は、アウレリアがこちらに来るというので、わざわざ顔を見に来てくれたのだ。
 この店では、上客は個室で接客されるのが決まりだ。ミアとしてアウレリアはノクスの指示に従い、若い貴族の女性に好まれそうな商品を選んで会議室に運ぶ。

「あら、このお茶おいしいわ」
「茶をいれたミアの腕も悪くないのですが、隣国のサンルーブ茶園から仕入れた最高級の茶葉なのですよ」
「お店の商品?」
「さようでございます」

 アウレリアのいれたお茶は、近頃新たに取引を始めたサンルーブ茶園から仕入れたものだ。何種類かの茶葉をブレンドし、今までにない味わいを作り出している。
 香りがよく、後味はすっきり。甘い菓子によく合う茶葉だ。

「気に入ったわ。このお茶もいただくわ」
「かしこまりました」

 リリアンは、お茶が気に入ったようで買い求める商品に追加した。茶葉だけではない。貴族の女性の社交には茶会は欠かせない可愛らしい焼き菓子や小物もこの店には用意されている。テーブルを飾るための品々も。

「それにしても、お異母姉様には困ったものだわ」

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