傷心女子は極上ライフセーバーの蜜愛で甘くとろける
「そ、そっか……えっと、あの……その……漣のその水着も、かっこいいと思うよ?」

 返答に困って、凪は脈絡もなく思っていたことをそのままポロッと告げてしまった。

 ライフセーバーの時の競泳パンツ姿もかっこよかったけれど、今身につけているネイビーのサーフパンツもすごく似合っていたので。
 盛り上がった大胸筋や逞しい三角筋、それに引き締まったシックスパックは、芸術品と言ってもいい。
 
 心の中で大絶賛していると、漣が不意に顔を近づけてきた。鼻の頭がくっついてしまいそうな、超至近距離。凪の心臓は驚きのあまり跳ね上がった。

「そういうこと言われると、その口を塞ぎたくなってくるな」
「な、なに言って……」
「キスしてもいい?」
「ダメッ!」

 慌てて顔を背けると、クックッと喉を鳴らす音が聞こえてくる。
 もしかしてからかわれた?いや、でも……

 チラリと横目で盗み見た漣の瞳はまだ妖しい光を帯びていて。
 凪は張り裂けそうなほどに脈打つ鼓動を鎮めることはできなかった。
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