初恋愛-ハツレンアイ-
先に口を開いたのは凛だった。

「そんな所に立ってないで、こっちに座って。」

上半身を起こしながら
大きなあのブルーグレーの瞳を細めてこちらに向け、温かな口調で言った。

「あ、うん…」

まだ少し戸惑いはあったものの、今の凛の柔らかな笑みに救われた気がして、ゆっくりとベッドの脇の椅子に腰を下ろした。

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