学年2モテるイケメン男子に失恋したら、学年1に告白されました。


 菅野さんは、私の後ろの席に座っている女の子だ。



 「ごめんね菅野さん。先生になんか言われたら、俺が忘れたってことにするから」

 「ごめんな、菅野さん」



 紀田くんがそう謝ったところで、先生が教室へ帰宅。



 「あと、鍵峰さんにも」

 「え?」



 紅野くんが私の名前を呼ぶ。紀田くんの少し驚いたような声と同時に、視線を感じた。

 紀田くんは私のほうを……いや、私の手元を見た。

 察したのか、紅野くんの教科書を指差す。

 目が合って、私はこくんとうなずいた。

 もしかして、見せてもらえるのかな……。

 紀田くんはすっと席を近くに寄せて、机と机の間に置いてくれた。



 「ありがとう……」



 とお礼をする。

 10分まであと5分以上あるから、なんとかいけそう。

 ……あとで、教科書を貸してくれた紅野くんにもお礼を言わないと。

 って思ったら、少しだけどきっとした。
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