イケメン転校生に恋をした
作戦はこれだ。常に一緒にいる二人を引き離すために若菜ちゃんが山田さんに声をかけるというものだ。
そして自然に二人きりの状況にさせる。
至ってシンプルな作戦だ。
でも、若菜ちゃんと山田さんはほぼ初対面。
若菜ちゃんにとっても難しい物だろう。
感謝しなきゃね。
あとは、私の勇気だ。
私にうまく大翔君に話しかける勇気がなければ、若菜ちゃんの頑張りが無駄になる。
「ねえ、ちょっといい?」
若菜ちゃんが山田さんに話しかけた。
「僕に何か用かい?」
「うん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい?」
「いいとも」
「ちょっと私の席まで来て欲しいんだけど」
「ここじゃだめなの?」
それを聞き、私はびくっとした。
そもそも若菜ちゃんが、大翔君と山田さんを引き離せなかったら、全て無駄になっちゃう。
お願い。
私は神に祈った。
「まあ、いいよ。僕も交友関係深めたかったしね」
そう言った山田さんは、若菜ちゃんについて行った。
良かったあ。そう、私は心の中で思った。