クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「はい、これ。頼んだよ」


詩穂ちゃんは、何も身につけていない俺の上半身を、まるで「見てはいけないもの」のようにして下を向いている。


「わ、わかりました。お願いですから、と、とにかく早く服を着て下さい」


まだ目を逸らし、かなり動揺している詩穂ちゃんを見たら、いけないと思いながらも少し笑ってしまった。焦っている姿が何とも可愛く思える。


「仕方ない。詩穂ちゃんに叱られたからすぐ着るよ」


「し、叱ってなんかいません」


フッと笑うと、詩穂ちゃんは顔を赤らめた。


「母は、俺が結婚するまでって決めてプレゼントし始めたのに、いったいいつになったらワイシャツを贈らなくて済むのかって嘆いてる」


話しながら上着を着たら、詩穂ちゃんはようやく安心したように俺を見た。
あまり男の裸には慣れていないのだろうか?
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