クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由～隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる～

「お母様、お優しいですね。ワイシャツをプレゼントして下さるなんて素敵です。拓弥さんのこと、本当に心配してくれてますね」


「そうだな……」


「幸せになってほしいんですよね、子どもには。私のお母さんも、同じ気持ちだと思います。私には、ずっと彼氏がいないので、結婚なんて無理だし……本当に心配ばかりかけてます」


「詩穂ちゃん」


「は、はい」


「ミルクティー淹れるから、リビングで少し話をしない？」


「あ、は、はい」


＊＊＊


「はい、どうぞ」


「すみません。嬉しいです。ミルクティー、ありがとうございます」


「どういたしまして。さあ、詩穂ちゃんの話、聞かせてくれる？」


俺は、詩穂ちゃんと佐和田さんとのことを聞いた。
佐和田さんの気持ちを守りながら話す詩穂ちゃんからは、健気で優しい人柄が溢れていた。