クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
その指が元来た道を戻り、そして、また進む……


「拓弥さんの指、き、気持ち良い」


「さあ、早く。俺のも、触って」


「……はい」


硬くて、熱くて、大きい。
拓弥さんのものに直接触れ、体が身震いした。


これ、欲しいって――


「ああっ、ダメです。そんなにしたら、ああっ、うっ、もう、ダ……メ」


私が最高の瞬間を迎えてもなお、拓弥さんの指は好きに動き続けた。そして、気づけば、「欲しい」と願ったものが私の中に堂々と入り込んでいた。


嬉しい――


本気でそう思った。
温かな涙がひとすじ流れ、頬を伝う。


「詩穂ちゃんとひとつになれた」


「……すごく嬉しいです」


「俺も」


「……幸せです、とても」


「俺も、幸せ」


「ずっと一緒にいたいです。私、拓弥さんが……好き」


「本当に?」


「はい。大好きです」
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