クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「ハピプレ」を歩きながら、真穂がしみじみと言った。


うちの家族も、今は「桐生さん」から「拓弥さん」「拓弥君」と呼ぶようになった。
親しみが感じられるからと、拓弥さんはすごく喜んでくれている。


「うん。私もたまに忘れそうになるけど、拓弥さんは本当に一流の人。セレブだし、何もかも洗練されてる。私とは……」


「あっ、また! 身分が……とか言うつもりじゃないでしょうね?」


「あっ、ううん……もう言わないよ。私は、拓弥さんを信じてるから。確かにまだ少しは不安もあるし、自分を認められない部分もあるけど、でも、私はいつも拓弥さんの言葉に救われてるの。そういうことを感じさせないようにしてくれてるのがわかるから。すごく頼れるし、安心できる」


「……だろうね。拓弥さんはお姉ちゃんが大好きでたまらない! って感じだもんね~」
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