クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
真穂の言葉は私の心にも深く刺さった。
色々あって、でも、よく考えたら、私自身が瑠香に依存してたのかも知れない。
真穂の言う通り、これからはお互いを大事にして生きていけたら……それが1番良いと思った。


「ママ、もうお話終わった? 次行こうよ」


「あっ、太一、ごめんね~。そろそろニケに会える時間だから見にいこうね」


「わ~い!! ニケと写真撮る」


「さあ、お姉ちゃんも元気出して! 行くよ」


「う、うん。あっ、待って」


真穂と太一の笑顔に引っ張られるように、私はうなづいて、1歩踏み出した。


大切な人と歩む新しい人生が、笑顔で満ち溢れるよう、私はもっと強くなりたい。


もう、自分1人だけの人生ではないのだから――


ふと見上げた「ハピプレ」の青い空は、どこまでも果てしなく、晴れやかに澄み渡っていた。
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