クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
2人に伝えたいこと~沙織side~
「瑠香さん!」
「航輔君!」
「さあ、揃ったわね」
本社の会議室。
私が声をかけた2人が入ってきた。
ここなら私達以外は誰もいないから、静かに落ち着いて話せそうだ。
「城之内さん、これどういうことですか?」
「……なぜ瑠香さんと僕を?」
「理由は言わない。だけど、あなた達は今、それぞれに岐路に立ってる」
広崎 航輔。
以前、彼と話した時、たまたま好きな人がいることを知った。もちろん名前は言わなかったけれど、それが誰かなんて、私には手に取るようにわかった。
この子はわかりやすい――素直過ぎると言うべきか。
拓弥が詩穂ちゃんを選んだ以上、広崎君がこれから辿る道はかなり険しい。
23歳、企画部の期待のエース。
拓弥もずっと目をかけている。
広崎君は「ハピプレ」を辞めはしないだろうけど、彼のためになることを考えないと、彼自身も、「ハピプレ」のためにも良くないと思った。
「航輔君!」
「さあ、揃ったわね」
本社の会議室。
私が声をかけた2人が入ってきた。
ここなら私達以外は誰もいないから、静かに落ち着いて話せそうだ。
「城之内さん、これどういうことですか?」
「……なぜ瑠香さんと僕を?」
「理由は言わない。だけど、あなた達は今、それぞれに岐路に立ってる」
広崎 航輔。
以前、彼と話した時、たまたま好きな人がいることを知った。もちろん名前は言わなかったけれど、それが誰かなんて、私には手に取るようにわかった。
この子はわかりやすい――素直過ぎると言うべきか。
拓弥が詩穂ちゃんを選んだ以上、広崎君がこれから辿る道はかなり険しい。
23歳、企画部の期待のエース。
拓弥もずっと目をかけている。
広崎君は「ハピプレ」を辞めはしないだろうけど、彼のためになることを考えないと、彼自身も、「ハピプレ」のためにも良くないと思った。