クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「うん。でさ、拓弥さんに今ある金額を言ったら、ニコッと笑ってさ。あの人、男が見てもドキドキするくらいイケメンだよな。そんなカッコイイ顔でさ、その金額の4分の1でいいって言ってくれてさ……」


「え! 本当に? 将太の貯金だいたい知ってるけど、そんなの安過ぎない?」


「だよな……。で、残りは新婚旅行に行ったり、太一のために使って下さいって……」


「嘘、そんなの……」


「俺さ、不覚にもあの人の前で泣いてしまったよ。拓弥さんってさ、男さえも惚れさせるっていうか……。桐生グループの御曹司なのに、全然偉そうじゃないし。俺が会った中でもダントツの1番、最高の男だと思う……って、何で真穂が泣いてるんだよ?」


「だって……気持ちが嬉しいじゃない。あんなに素敵なのに、心もイケメンって……」


「俺さ、顔はイケメンじゃないけど、あの人みたいな心の広い人間になりたいと思ってる。んで、お前と太一を……死ぬまで守りたいんだ。絶対に悲しませたくない」
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