クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「ママ~!」


「莉央! おじいちゃんやおばあちゃん達と楽しかった?」


「うん、とっても」


「良かったね。太一もありがとうね」


「うん、僕も莉央ちゃんやみんなと一緒で楽しかったよ。『ニケストーン』見つかって良かったね」


「将太ったら、ニケストーンがニケの胸にあるって全然気づかないんだもん。本当に鈍感なんだから~」


「や、やめろよ。目、目が悪いだけだし」


相変わらずこの2人は仲良しだ。


「拓弥さん。今日はありがとうございました。本当にめいっぱい楽しみました。おかげでまた明日から和菓子屋もみんなで頑張れそうです」


「浅子さん。今日はご家族皆さんで来て下さってありがとうございました。久しぶりにお会いできて良かったです。また、ご自宅、伺います」


「あら、嬉しい! ぜひ来てね。美味しいものいっぱい作って待ってますからね」


「浅子さんの手料理、楽しみです」


お母さんは、「浅子」呼びをずっと止めさせずにいる。目をキラキラさせて、拓弥さんの前ではいつまでも乙女だ。
これにはお父さんも相変わらず苦笑いだ。
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