クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由～隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる～

ワゴンフード、ランチやディナーも、このイベントまでに何度も試作して最高の物を完成させた。
それぞにとても人気がある。


ひとつのイベントをプレゼンしたり、完成させたりするための会議は、みんなすごく熱が入る。長時間になる場合も多々あり、細部に渡るまで根気のいる話し合いが続く。


今日は2時間ほどで一通り会議を終え、私は別のフロアの違う部署に用事で移動した。


「会議、終わった？」


「きゃっ」


とあるフロアの廊下。
部屋から出てきた男性に突然声をかけられ、死ぬほど驚いた。


「ごめん、驚かせて」


「拓弥さん！」


いきなり人が出てきたことに加えて、それが拓弥さんだったことにびっくりして腰を抜かしそうになった。


「大丈夫？」


「は、はい。すみません、会社なのについ名前で呼んでしまって……」


「ちょっと来て」


「え？」


腕を優しく掴まれ、拓弥さんが出てきた部屋に再び流れ込む。