クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
なのに、この気持ちは何なの?
これは……いわゆる「一目惚れ」という現象?
この私が誰かに恋をしたっていうの?
あまりにも衝撃的な出来事に、私は完全に思考を失ってしまった。


「……いただきます」


それから1時間後、私にようやく夕食の時間が訪れた。


グツグツと煮立つ野菜や豚肉を箸で掴んでポン酢へとダイブさせるだけの動作がぎこちない。
美味しいはずの「鍋」なのに、何だか食べた気がしなくて味気なかった。


私につきまとう不思議な感覚は、歯を磨く時も、お風呂の時も、髪を乾かす時も、パジャマに着替える時も、ベッドに入ってからも続き、「桐生 拓弥」という名前と、あのイケメン過ぎる美しい顔が頭に焼き付いて離れなかった。
< 7 / 278 >

この作品をシェア

pagetop