その時はきっと 星空がきれい
「僕も幸せですよ。大切にしたい人から大切にしてもらってる。はじめは僕だけで充分だったのにどんどん増えてくる気持ちに自制が難しくなって。でも星那さんが同じ気持ちだったって知った時、僕は世界で1番幸せだって素直に思いました」
「はぁ〜瞬くんは甘すぎて溶けてしまいそう…」
「溶けないで」
顔を赤くして俯く星那さんの顔を両手でそっと触れる。
柔らかい肌と小さな顔。
「星那さん、耳まで真っ赤です」
「言わないで〜」
「可愛い」
「もう心臓が破裂しそうです」
「ふふ、それは困るね」
そう言ってもう一度星那さんをぎゅっと抱きしめた。
僕の胸に顔埋めている星那さんに実は僕の方が心臓が破裂しそうなことは言わないことにする。
こんな幸せがいつまでも続きますように。
抱きしめている星那さんの後ろの窓から覗く月に僕はそっと願ったのだった。