「お前を愛することはない」私も魔獣以外愛する気はありませんの。お揃いですわね
ここでクロエを手放せば、二度と彼女が王城の庭園へ現れることはないのだと。
「どうして……?」
「俺は人間としてお前と心を通わせたが、あれは仮の姿だ。いつかは必ず、正体が露呈する」
彼は彼女の心を繋ぎ止めるために、素直な自分の気持ちを吐露し始めた。
「怖かったんだ。化け物を好きになるんじゃなかったと言われるのであれば、終わらせようと思った」
「そんなこと……!」
その言葉を耳にしたクロエは何度も首を左右に振り、“それは違う”と必死に伝える。
かつて王太子を愛した。
その気持ちは本物で――狼に抱く想いもまた、嘘偽りのないものだと自覚していたからだ。
「言葉など、通じなくたって構いませんのよ。心さえ一つならば、恐れることなんてありませんわ!」
二人が別人であれば、獣とともに行方を晦ませようとしていたクロエにとって、王太子と狼が同一人物であったのは朗報だった。
「どうして……?」
「俺は人間としてお前と心を通わせたが、あれは仮の姿だ。いつかは必ず、正体が露呈する」
彼は彼女の心を繋ぎ止めるために、素直な自分の気持ちを吐露し始めた。
「怖かったんだ。化け物を好きになるんじゃなかったと言われるのであれば、終わらせようと思った」
「そんなこと……!」
その言葉を耳にしたクロエは何度も首を左右に振り、“それは違う”と必死に伝える。
かつて王太子を愛した。
その気持ちは本物で――狼に抱く想いもまた、嘘偽りのないものだと自覚していたからだ。
「言葉など、通じなくたって構いませんのよ。心さえ一つならば、恐れることなんてありませんわ!」
二人が別人であれば、獣とともに行方を晦ませようとしていたクロエにとって、王太子と狼が同一人物であったのは朗報だった。