警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
『できれば夕食を用意してほしい、やってもらえるなら材料はこちらで手配する』
『了解。帰りは何時くらい?』
『いつになるかわからない』
 その返事に、警察官って大変だな、と思った。

 しかしそうなると彼が材料を持って帰ってくるのは遅くなるのではないだろうか。
 買いに行こうか迷っていると、コンシェルジュを通じてネット通販で買ったと思われる食材が届けられて驚いた。お肉も野菜もたんまりとある。

 夕方になるとお米を炊いて、キャベツと豚肉で簡単な炒め物を作った。ジャガイモがあったからベーコンとしめじと一緒にジャーマンポテトを作る。
 出来上がったころに玄関が開いて「ただいま」と声がした。

「おかえりなさい」
 小夜歌が出迎えると、真玄は心底驚いた顔をした。

「どうしたの?」
「いや……なんというか」
 玄関に立ち尽くしたまま、真玄は小夜歌の頭のてっぺんからつま先まで眺める。

「なによ、気持ち悪い」
「……いいもんだな、と思ったんだ」

「なにが」
「ただいま、と言ったらおかえり、と返事があるのが」
 彼は靴を脱ぎ、揃えてから言った。
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