警察の極上プロファイラーが実験と称して私を溺愛してくる
「俺が小さい頃、両親は共働きでさ。帰っても誰もいなかった。母の出迎えがある家がうらやましかったよ」
「そうなのね」
 母のことを思い出させてしまった、と気まずく黙る小夜歌に、彼は付け足す。

「女性は家にいるべきとかいう話じゃない。ただの思い出だ。……いい匂いがするな」
 勘違いさせてしまった、と思うが、彼が話を変えてくれたので便乗した。

「ごはん、ちょうどできたの。でもお味噌汁がまだ。もっと遅いと思ってたから」
「いつになるかわからんってメッセージしたが」

「そう言われたら遅くなると思うじゃない」
 彼女の反論に真玄は苦笑した。

「じゃあ先にシャワー浴びて来る……ってまるで新婚みたいな会話だな」
「しんこん!」
 思ってもみなかった言葉に、小夜歌はひたすら動揺した。

「そんな嫌がらなくてもいいと思うんだが」
 心外だ、と言いたげに真玄は目を細める。

「だって、ほら、なんていうか」
「まあいい、料理、楽しみにしてるよ」

 言って、彼はネクタイを緩める。
 その仕草にどきっとして、小夜歌はそそくさとキッチンに戻った。





 小夜歌は味噌汁を作り、彼がお風呂から上がるのに合わせて料理を温め直し、テーブルに並べた。

「素朴な家庭料理って感じでいいな」
「……言い方にトゲを感じる」
「気のせいだ」

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